アトピー性皮膚炎は非常に強いかゆみを伴いますが、掻きむしると患部を悪化させてしまうし、かゆみが全身に広がることも多いです。
掻くことで肥満細胞からヒスタミンが放出され、それが血液にのって全身に流れることでかゆみも広がってしまうのです。
だからといって皮膚を掻かないで我慢することは到底無理ですよね。
そこで、寝るときに手袋を付けるといった一工夫することで効果的に炎症部分を守ることができます。
それでは掻かないような環境を整えるポイントを一緒に見ていきましょう。
掻かない環境を作る4つのポイント
1.常に爪を短く
まず、アトピー性皮膚炎の患部をうっかり掻いてしまったときのダメージを減らすために、爪は切っておきましょう。
爪やすりを使って丸めておくとさらによいかも知れません。
2.手袋をする
寝ているときなどは無意識に掻いてしまうことがあるので、爪で搔き壊すことのないように手袋をしておくのもよいでしょう。
寝ている間に手袋を脱いでしまうようであれば、もう一工夫が必要です。
指先をサージカルテープなどで巻いて爪を保護している方もいらっしゃるようです。
3.患部を保護する
肘や膝の内側などに炎症が見られる人が多いと思いますが、包帯やガーゼ、サポーターなどを使って患部を保護しておくこともおすすめです。
アトピー用として市販のチューブ型の包帯も入手可能です。
また、長袖・長ズボンを着用することで、直接掻きこわすことはなくなります。
さらに、袖や裾をテープやひもで結ぶとまくれ上がりを防ぎ、直接触れることがなくなります。
4.就寝前に気持ちを落ち着ける
日中のストレスを引きずったりしてイライラした状態のままだと、掻きむしりやすくなります。
寝る前にアロマをかいだり、音楽を聴いたり、ご自分がリラックスできる儀式を習慣的に行うことで落ち着いた気持ちで就寝することをおすすめします。
疲れすぎていると眠りが深くなりすぎて無意識的に掻きむしっていることが多くなります。
難しいことではありますが、普段から疲れを溜め過ぎないような生活の工夫も必要かも知れません。
上記以外にも色々と工夫できることはあると思います。
でも、掻いてはいけないと懸命に我慢し対策もしていたのに、無意識に掻いてしまった自分に自己嫌悪に陥って強いストレスを感じてしまうこともよくありません。
掻いてしまったときはそんな自分にウジウジせずに仕方がないと割り切りましょう。
そして、速やかにケアしていけばよいのだと切り替えて、ストレスを溜めないことが必要です。